2015ドイツ旅行ハプニング編

 海外の旅に出る前はたいていバタバタするものです。

今回もご多分に漏れず、慌ただしい出発でした。

今回は久しぶりに予想を超えるハプニングが起きました。

その①・・機内での出来事

機内で落ち着いた頃飲み物が出て(たいていビールを注文)

その後のお食事はワインと共に頂いて・・ほろ酔いになって

2~3時間程度仮眠をして、映画を見る・・この流れです。

ところが!(ー_ー)!! 食事が終わっても、酔い感がまったく無く

何だか怪しい胸騒ぎ・・・座席前の、緊急用のあの袋のお世話になりました。

その後更に症状は悪化、個室に閉じこもりマーライオン状態でした。

それが落ち着くと、次は下り方向緊急事態・・・。

最後尾の個室はめっちゃ揺れるし、狭いし水もたっぷり流れない(*_*;

疲労困憊の後、症状は治まり放心状態で座席に戻ると、

速攻・・客室乗務員さんが「お熱を計ってください」・・。

体温計を戻した記憶はあるものの、その後意識不明

隣の夫曰く「よう寝ちょったよ~・・・」

目が覚めたころ「お加減は如何ですか?何かお召し上がりになれますか?」

その声掛けのタイミングが絶妙で・・・(嬉涙)

程よく冷やされたバナナをナプキンに包んで、そっと渡してもらいました。

本当に美味しくて、体に沁みわたる美味しさでした。

エコノミー座席ですが、ビジネスかファーストクラスの物でしょう。

全日空NH223便 本当にお世話になりました。

帰りはルフトハンザ航空、トイレが少し広い事に妙に安心して・・

それでも具合が悪い時の微妙な感覚は

言葉が通じないとだめだなぁと・・実感しました。

その②・・忘れ物

私が機内で具合が悪いころ、夫は前泊先に老眼鏡を忘れてしまい

どうやら苦心していた模様です。

ホテルに着くなり「買い物に行こう、良いメガネを買いたい」

DSCN5544

ホテルのお向かいのメガネ屋さんで、検査をしてもらって

「貴方のメガネはこれですよ」と老眼鏡を渡されました。

€10で一件落着をしました。

その③・・怒られました

機内で体調不良を起こした私ですが、その後は絶好調でした。

しかし結婚以来胃腸の不具合を訴えた事のない夫が

3日目の夜中に派手にマーライオン状態と

下り方向も緊急事態になりました。

翌日もその次の日も下り方向が、スッキリしなくて

一番楽しみにしていた400年前の地下室での

ワインプローベも参加はしたものの、ぼんやりやりしていました。

プローベの翌日、ドイツ人のご家庭にお招きを受けました。

DSCN9214

こちらのご家庭とは20年来のお付き合いです。

昨年はお父様のお具合が良くなくてお会いできませんでした。

今年はお元気になられて再会を喜びました。

庭でお喋りをした後、お部屋でワインが用意されていました。

夫は数日前からの体調も考慮して「ein bisschen=アインビッシェン=ほんの少し」

ところが飲んでみると、意外に美味しくて・・

それでも体が心配で、でも勧められると嬉しくて・・

ein bisschenを繰り返しつつ

ジワリと体調復活の自信が感じられ嬉しくなった頃

お父様が怒り出して・・「少し少しと言いつついっぱい飲めるではないか!

日本人が解らない、ちゃんと通訳をして!」

きちんとその事情を説明していただくと、

「そのような時はドイツ人はGott  sei  Dank  と言うのだ」

Gott  sei  Dank  =ゴッツァイダンケ=神に感謝

ドイツ人から腹の底から怒られて、

元気になった事を心から喜んでもらいました。

その④・・助けられました

山口日独協会の方たちを、フランクフルト空港でお見送りをした後

コブレンツに移動の為、空港駅でチケットを買い

一緒に貰った案内書に従って、ホームに行くと何だかいつもとは違う雰囲気が・・

そのうち警察官の数が増えて、規制線が張られ電光掲示板には

キャンセルの表示が出ました。今チケットを買ってここに来たのに・・。

日本人の二人から「今どんな状況ですかね・・」と聞かれましたが

私たちに聞かないで、私も解らん・・状態でした。

それでも目的地方向の電車が来たのでそれに乗ると

途中の知らない駅で運転中止になり、その後やって来た電車に乗り換え

知ってる街のマインツの駅で降りました。

皆も困っている様子で、駅員さんに相談をしていました。

DSCN9331

私たちもたどたどしく、チケットを見せながら聞いてみると

「Japan?  #$%&`@Ban  Boon *+#$%&/」・・あらら・・解らない!!

そこで目の前のハンブルク行の電車を指さして、

「OK?」と言うと「OK・OK」と言われました。

やれやれですが、目の前は食堂車です。

本来なら私たちが買ってるチケットでは乗れない列車かも・・・。

一時間くらいはデッキでもいいと思っていたら

私に手招きをする家族があり

席を空けてくれました、荷物もガッツ!!と抱えて網棚に乗せてくれました。

DSCN9333

本当に助けられました。

間違ってなければ、オランダに行くのだと言われてました。

最近のドイツは列車が遅れると聞いていましたが

こういう事なのかと・・・^^;

その⑤・・再出入国

楽しい旅も最終版、帰国の日にトウリーアの駅まで

見送りに来て下さったシュミットさんから

フランクフルト空港までの旅の途中で飲みなさいと

キリリと冷えたゼクトを渡されました。

グラスもシャンパンストッパーまで入っていました。

DSCN9471

飲むべきか、飲まざるべきか相当考えたのですが

乗り換えも有る事だし、出国前の少しの緊張もあり

ここは我慢をして、無事に帰国したら飲もうと決めました。

そのまま大切に夫のショルダーバックに入れたのです・・・。

そしてそのまま・・出国も済ませて、搭乗前のセキュリティチェックで

「ノー、ノー、ノー」・・「あ・・そうだった!!」

隣の係官を見ると、手招きをしています。

「左に曲がって、階段を下りて、ゲートを・・・ルフトハンザのカウンター」

出国をしたばかりなのに、もう一度入国手続きをして、

ゼクトを預けて再出国をして、無事にセキュリティを通りました。

最近は手荷物検査が厳しいだけではなく

入国審査に時間がかかるようになりました。

一人一人に丁寧に質問をします。

大騒動だった嬉しいゼクトは、帰宅後直ぐに冷やして

今までにないハプニングも有りましたが

本当に楽しい旅であったことを感謝して頂きました。

Gott  sei  Dank !! 

モーゼル地域の旅(後半)

   やっと後半部分になりました。

フランクフルト空港で山口日独協会の皆様と

お別れをした後は、コブレンツへ向かいました。

コブレンツの町の概要は ↓ ↓ ドイツ観光局のサイトがありました。

http://www.germany.travel/jp/towns-cities-culture/towns-cities/koblenz.html

ライン川沿いの景色に添って走りますので

車窓から、ライン川下りをしている気分になれます。

DSCN9338

ローレライの岩も見ることができます。

一瞬の事で、何時もこのタンクが画像に入るのです(>_<)

DSCN9473

 

一時間少々で、コブレンツに着きます。

この街は歩いて回れる場所ですから、駅前のホテルに荷物を置いて

散歩をすることにしました。明るいのですが、夕方の6時頃です。

ドイツでは、父なるライン、母なるモーゼルと言われます。

この街は、ライン川とモーゼル川が合流する地点にあります。

「ドイチェスエック」ドイツの角と

呼ばれる地点まで、駅から歩いて20分程度の場所にあります。

DSCN9359

右側がライン川、左側がモーゼル川になります。

少し離れてみるとこんな感じです。

DSCN9369

そしてライン川方向に回ってみると、対岸に向けて

ロープウェイがかかっています。

DSCN9364

20年前に来たときには、無かったのですが・・

対岸には時間をかけて、見るべき施設があると思います。

昔からここは交通の要所でした。

一回りしてホテルのテラスで夕食です。

何だかそろそろパスタでも・・・の気分です。

メニューを見て、あっさりイメージが掴めたのが

定番のこちらです。一人では食べきれませんので

トマトサラダも注文して、それぞれをシェァーして頂きます。

DSCN9384

たいていの場合パンもついてきます。

翌日は朝早く出発して、列車で一時間半ほどモーゼル川沿いを走り

トウリーアに向かいました。

何時ものホテルに荷物だけ預けて、

さらに列車で一時間のルクセンブルクに出かけました。

目的は世界遺産に指定されている、旧市内の要塞都市を見学するためです。

 DSCN9392DSCN9410

DSCN5732

ルクセンブルクはフランス、ドイツ、ベルギーに囲まれた

神奈川県ほどの面積の小さな国です。

旧市内の中心地に王宮が有ります。

こちらですが、王様が執務中は国旗が掲げられますが、

本日はお休みですね。

DSCN5727

DSCN9400

ルクセンブルクに行くと、ドイツの知人に話したら

貴女のお店とお同じような名前の、お菓子屋さんがありますよ

そのお店は何でも美味しくて、王宮御用達ですよ。

探してみてね(^^)・・・一生懸命に探して見つかりました。

写真は撮り忘れました^^;

商品も店舗も綺麗で、繊細で、スタッフの方は親切でした。

お店のホームページをリンクしておきます。

http://www.oberweis.lu/

お土産はボンボンにしました。

DSCN5803

 食べ物の話題からもう一つ、羽田空港や二子玉川で見慣れた看板

旅先でお腹が空いているときに見つけると、吸い寄せられてしまいます。

IMG_1226

戴いたメニューはクラブサンドイッチとハンバーガーです。

IMG_1225

マダム、パードン、シュルブプレ・・そうだここはフランス語でした。

さてさて・・翌日はSMW社社長さんで、

私たちを20年以上見守って下さっている、

シュミットさんの運転でモーゼル川沿いの畑見学に行きました。

DSCN5738

目的地に着くまでに、さまざまなお話を聞かせてくださいました。

一年間に一人当たりどの位ワインを飲むか・・。

フランス・スペイン・イタリアは60リッター

ドイツは25リッター、日本人は4リッター、韓国人は1リッターだそうです。

ローマ人は何と150リッターも飲んだのだそうです。

しかしローマ人は鉛のカップでワインを飲んだのが失敗だったそうです。

そんな話をしながら到着したのがZELLです。

DSCN5777

出迎えはこんな楽しそうな車でした。

DSCN5750

中はこんな感じで、丸い穴は・・言わなくても判りますよね。

DSCN5751

車を運転して連れてきて下さった方は、マティアスさんです。

DSCN5761

この畑は当店のおなじみの1本、「株主ワイン」の畑です。

管理をしてくださっている方がマティアスさんです。

今年の畑はとても良いそうです。

これから雹が降らない事を願っていると言われていました。

見晴らしのいいところで一休みしよう(^^)

DSCN5772

「何時も食べている食事です、私が用意しました。

食べて・食べて・飲んで・飲んで・・」と勧められて・・

何時もの見慣れた、ラベルのワインが出てくると

本当に嬉しいですし、お客様にお話をする自信もつきます。

DSCN5770

あの株主ワインは、このような風景と、人たちに守られて

私たちの所に届きます。

DSCN5773

そしてまたお食事の話題で恐縮ですが、

この後、これを頂きました。

DSCN5748

コロッケのようなものと聞いて理解をしたのですが・・

Brat(焼く)とBlut(血)を混同したかな・・

一瞬ビックリしましたが。

これがなかなかに美味しかったのです。

付けあわせは玉ねぎのフライです。

お腹も満たされて次に向かった畑は

対岸はルクセンブルクというの国境の町ニッテルです。

Hellershof-Zillikenという醸造所があります。

DSCN5781

レストランとホテルが併設されていますが、

私たちはこの天井の梁を見て1997年の日の事を思い出しました。

厨房でお手伝いをしていた当時高校生の男の子が

お父さんとお母さんに「この仕事が終わったら、ワインを飲ませてよ」と

その会話がとても印象的に残っていました。

その思い出話をお母さんにすると・・こんな話をしてくださいました。

「2003年学生だった息子のパトリックに、チリケンの後継人は

お前がならなといけない。自分でぶどうを育ててパトリックの

ワインを造れ。今の若者は混ぜた、甘いお酒を飲んでいる。

ワイン関係者ではない一般の友人に飲んでもらえるワインを造りなさい。」

そう言われて出来上がったワインが、Elbling Filius feinherb だそうです。

「今では沢山の人が飲んでくれて、今日はベルリンで開催されている

メッセに出かけています。結婚をしてパパになりました。」

DSCN5782

お話を聞きながら、沢山のワインを試飲しました。

物語と共にこのワインも沢山入荷します。

裏の畑でお母さんと写真を撮りました。

DSCN5786

お母さんは「日本から来て下さった、

あの日のあなた達の事はとてもよく覚えています。

あの日は雨が降っていました、でも皆さんは畑に行って

見学をしていました。」・・・・そうでした!あの日は雨でしたね。

沢山のお客さまでレストランは賑わっていました。

黄色いナンバープレートはルクセンブルクの車です。

DSCN5795

さてそれからはモーゼル川の支流ザール川に向かいました。

当店で人気の通称「ハチドリワイン」のふるさとです。

シュミットさんの家族と畑とレストランがある場所です。

このお顔は、お祖父ちゃんの嬉しそうな顔ですね。

DSCN5796

お孫さんのサーラちゃんが、

この地域のワインの女王に選ばれたそうです。

これからモーゼル全体の審査があるそうです。

ここのレストランも週末だけのオープンです。

この日は町長さんやお友達が楽しく集っていました。

「私たちが何時も飲んでいる、一番美味しいワインを

日本の皆様にも紹介してね。」

盛り上がって沢山のお話を聞きました。

DSCN5798

向かって左端がシュミットさんのお嬢さんのご主人、サーラちゃんのパパです。

世代を繋いでいくワイン屋さんの素敵な家族と

たくさん触れ合う事ができた実りある一日でした。

私たちをホテルまで見送って下さる、その最後に

「そうだそうだ、食べさせたいものがある・・」

庭の畑の青りんごをお土産にもぎ取ってくださいました。

ワインの味の表現に「熟した青りんご」という言葉があります。

DSCN5801

ホテルのお部屋で、モーゼルの風景と風を思い出しながら

美味しくいただきました。

2015年ドイツの旅はこれでおしまいです。

でも・・私たちにとって今回ほど沢山の

ハプニングの旅も珍しいです。

番外編「ハプニング集」をお届けします。