コッヘムのすぐ左隣にBremm(ブレム)村があります。
人口は850人の小さな村です。
ここのベルンマ・カルモントという畑は
世界で一番の急傾斜地のぶどう畑です。

少し離れるとこのような畑の風景です

当店では「世界一急傾斜地のワイン」としてお馴染みです。
アウスレーゼのファインハーブは
お友達とあるいはご家族と共に
少しだけ贅沢をしたい時に買って戴いています。
傾斜が60度と言っても信じていただけず
ましてや場所によっては68度は「本当ですか?」と言われます。
近くに寄って写真を撮ろうとしても、その傾斜を

どのように撮影をすれば、理解できるか悩みました

作業用の台車モノレール(現地の表現)に乗ろうにも
怖くて後ろにのけ反ってしまいます。

この小さな村のワインはユーロ圏の中でも人気のワインです
村の人たちは誇りを持って、ぶどうを栽培してワインを造っています。

対岸の風景ですが、なだらかな様に見えますが急傾斜です
一番の急傾斜地で作業をする人でも、この畑の作業中に
怪我や命を落とす人もあるそうです

車道と川の間には自転車専用道路があります
皆さん思い思いに自分の時間を過ごす
休暇村としても有名です。
そして村の中心部のお店に行くと
観光バスも来て賑わっていました。

量り売りで買うシステムが今もきちんと残っています


誇りの持てる仕事とは・・・至る所にヒントが隠されている気がしました。
ここからは地図の下側Zellに移動します。
ここは定番となっている、通称「株主ワイン」の畑です

この風景とワインの伝統を守るために、
生産者組合が1997年世界中の
賛同者を集めて基金が立ち上がりました。
23か国から850人が出資しています。
そのうち450人は日本人です。

このような歴史のワイン畑は、5年ぶり3回目の訪問です。
少し甘いワインときりりと辛口のワイン、ともに和食に合い
お馴染みの「株主ワイン」です。
この畑とこの風景、何時まで見ていても飽きません。

シュミットさんの目が急に厳しくなって
さっさと下の畑に降りて行かれました
とても気になる個所があったそうです。
指示を出したり、相談をされていました

私は畑に入ってから、気になっていた事を質問しました
茶色でぶら下がったもの、これは何ですか?

これは害虫から木を守るために、生物から取った物質が入っていて
害虫が寄り付かない為に下げているそうです
農薬などを避けるための対策という事を知りました。
少し怖かったのですが、ここでは作業車に乗ってみました

この位なら大丈夫だけれど・・・揺れると怖いです^^;
ここから車を少し走らせて、橋を渡ると
トラーベン・トラバーチという街に出ます

川に面してホテルが建ち、

のんびり街の雰囲気を楽しみました

こちらのクラシックカーは、結婚式の時に活躍するそうです

ここから車でほんの数分走ると、
突然この大きな看板がありました

このワイン畑のすぐ傍に建設される、
高速道路建設の説明板です。
反対運動がたくさん起きましたが、建設は進んでいます
振り返ると左側から右側に向けて建設中の
道路と橋脚を見ることができます。

日本の現実と、ドイツで見る事実を反芻しました。
そして看板の直ぐ傍に、
何と来てみたかった畑がありました。
2000年前ローマ人が最初にぶどうの木を植えて
ワイン造りをしたその地です。

小さな看板があり、言われないと判らないほど
ひっそりとしていました。

看板の下には沢山な種類のハーブが植えてありました。
当時は醸造技術が確立されていなくて
ワインは美味しくなかったようです。
そこで当時の人たちは、ワインにハーブを入れて楽しんだそうです。
振り返ったり、見上げたりしながら
2000年の時の流れと、人の営みに思いを巡らせました。
ここからは一気に車を走らせて
モーゼル川上流から支流のザール川地方に入ります。
そこには「ハチドリ」が描かれたエチケットのワインや
「ホッホ~」でお馴染みのワインの故郷です。
では次回に・・・。