2016ドイツの旅(モーゼルワイン①)

マインツ中央駅を2時前に出発して

ライン川沿いを電車で走ります

途中にはライン川下りでおなじみの風景も見えてきます

ほんの一瞬ですが、ローレライを見る事もできます。

ライン川沿いを約1時間走るとコブレン中央駅に着きます。

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コブレンツ中央駅で乗り換えて、モーゼル川沿いを

約1時間半走ると、ドイツ最古の街トリーアに到着します。

開店以来ずっとお世話になっている、SMW社を訪問します。

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この会社はゼクトを作る会社です。

金賞

今年この会社は、

世界最高のスパークリングワイン最優秀生産者に選ばれました。

お世話になっているシュミットさんは、この会社の社長さんです。

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お隣は日本人社員のOさんです。

手にしているのは、当店のお客様がゼクトを飲んだ後の

コルク栓でポットマットを作り、

ドイツに行く私たちに託してくださったのもです。

Nさ~ん!!確かにお渡しして喜んでいただきましたよ。

その後は休む間もなく、畑の様子を見学に行きました。

この畑はトリーアの街が一望できる場所です。

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ここの畑はオーガニックの畑です。

この夏は天候に恵まれず、長雨が続いたそうです。

その雨も叩きつけるような強い雨で

ぶどうの実が傷ついたそうです

手にされているぶどうは、そのために病気になったものです。

近年にない不作だそうです。

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とても厳しい表情でした。

しかし残ったぶどうから作ったワインは

力強いものになるとも話されていました。

昨年2015年に畑を訪ねた時は、とてもいい順調な出来だ

このまま雹などの被害が出ないように

順調に育ってほしいと願っていらっしゃいましたが

昨年は願いどおりその後順調に生育をして

素晴らしい出来の年だったそうです。

ワインはその年、その畑のドラマがありますね。

会社に帰って、現地で伺った話を元に

試飲をさせて頂きました。

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ゼクトが製品として市場に出る前の、

ノーラベルのゼクトを初めて飲みました。

ぶどう栽培、醸造、瓶内二次発酵、酵母を抜く

一つ一つの工程は、より良いものを作る

その心意気が感じられます。

そして製品となったオーガニックのゼクト

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勿論当店でも販売をすることになりました。

その後モーゼル支流のザール川沿い、

シュミットさんのご自宅裏の畑を見学して

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ぶどう畑傍のイチジクをご馳走になりながら

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ワインを楽しみました

ケルナー種とイチジクいい感じでした。

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昨年はお庭のりんご頂きました。

ワインの味を表現する時、様々な言いかたがありますが

ぶどう畑の果物の味は、ここでしか味わえない、

忘れられない味と香りです。

さて・・次はモーゼルワインの生産者さんにお会いした様子です。

ワイン屋の視点でもう一度

山口日独協会の皆様とお別れして、トウリーアに向かいましたが

皆様とご一緒している間にも、ワイン屋としてのお知らせや

食や生活一般に関する気付きが沢山ありました。

ランダムにピックアップしてみたいと思います。

約一週間滞在したマルクトハイデンフェルド市は

人口が約1万5千人程度の町です。

中心部に教会や市場がある普通のドイツの町です。

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週に一度近郊の農家から新鮮な農産物が届けられる

市場が開かれます。

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直ぐ傍にはビール工場があり、地域の人たちが

私の町のビールとして楽しみます。

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出されるお料理は、たいていは地元で出来たものばかりです。

私が注文したのは、この地域の有名なブラートブルスト(焼きソーセージ)と

じゃがいものサラダです。

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画像には無くて残念ですが、ヴァイスブルスト(白いソ-セージ)

日本のお豆腐と同じで、つくりたてが一番といわれます。

生活全般の品を扱うスーパーがありますが

BIO商品が同じ棚に並べられてあります。

一番驚いたのはバナナです。

BIOバナナははじめて見ました。

(共同購入は別です)

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BIOだからと言って特別に高価格にはなっていませんでした。

専門店もたいていの町にあります。

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化粧品から新鮮野菜まで生活用品が、たいてい揃っています。

勿論BIOワインも販売しています。

自由時間はこのような商品を買ってきて

ホテルのお部屋で食べました。

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これにパンやソーセージ、グリルしたチキンなどです。

そうそう・・・スーパーでは貴重な体験をしました。

お水は必需品で結構購入します。

その際のペットボトルの返却について、レジで質問をしました。

レジの担当者さんは、丁寧に付き添って教えてくださいました。

ぺットボトルは、スーパー一角のこの機械に入れます。

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機械の中ではペットボトルの大きさを分別しています。

つぶしたり、ラベルを剥がしたりしないでそのまま入れます。

すると右下の四角いところから、レシートが出てきます。

チョッとピンボケしていますが^^;

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€1のレシートですから、お買い物の合計から€1引いてくれます。

今日のレートで言えばⅠユーロ約138円です。

お買い物から引いてくれるとなると、頑張ってしまいますね。

個人の責任の範囲で解決しますから、

古紙・ペットの日の町内会のお当番は無い訳ですね。

因みに消費税は、付加価値税と軽減税になっています。

最大税率は19%です。スーパーでお買い物をしても

それぞれ税率が違います。(複雑なのでこの辺で・・)

ワイン販売をしている者としては、ぶどう栽培の方法も気になります。

この畑はホテルのオーナーさん一家が所有している畑です。

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虫・病気などに対して、農薬散布についても質問がありました。

この畑で農薬をまくと、畑に留まるのは約50%で

残りの50%の農薬は、向こうに見える小麦畑に流れていきます。

だから農薬は撒いてはいけないと・・・。

足元に残されている草は、畑に見合った

コンパニオンプランツを植えているのだそうです。

別の畑でもこんな工夫をして、蜂を集めていました。

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そして作業はこのようにすべて手作業です

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このようにして大切に育てられた、ぶどうから出来たワインを

その畑で戴くヽ(^。^)ノ 最高の贅沢ですね。

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この畑のワインの品種は、ここだけでしか栽培されていないそうです。

非常に栽培の少ない、エーレンフェルザー種です。

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繊細でエレガントです。クリスマス頃に皆様と頂ける予感(^^)

大きな町ヴュルツブルグとフランクフルトでの出来事です。

ヴュルツブルクでは、世界遺産のレジデンツ見学をしました

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そのすぐ傍にあるのがヴュルガーシュピタール社です。

当店のシルバーナー種やバッカス種が人気のあの醸造所の玄関です。

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これと同じような醸造所が、すぐ傍にあり

日本にもたくさん入ってきている、ユリウスシュピタール社です。

どちらも数百年の長い歴史のある醸造所です。

聖なる施療院の名のごとく、ワイン醸造所と病院・養老院が併設されています。

ユリウスシュピタールの玄関です↓

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立派な建物です。ここが病院と養老院です。

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ピンクの建物が醸造所です。

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街の成り立ちと、市民の生活は密接な関係にあります。

さてさて前半最後はフランクフルトでのお話です。

素敵なフランケンワインの故郷を歩いたわけですが

このフランケンワインをこよなく愛した有名人がいます。

当店でもおなじみの、ディヒタートラウム(詩人の夢)シリーズのゼクトの

あのお顔の詩人とは・・・そう!文豪ゲーテの事です。

ゲーテは1806年にイエナ市から、妻宛てにこんな手紙を送っています。

「いつもの気に入りのワインがなくなると、私はとても不機嫌になる。

他のワインでは口に合わないのだ。

どうかもう少しヴュルツブルガー(ヴュルツブルクのワイン)を送っておくれ」

「私には時間がない、まずいワインを飲んでいる時間はない」

そんな手紙を書くゲーテを少しでも理解するために

フランクフルトの「ゲーテハウス」に行って来ました。

これがお家です。

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彼がゲーテです(1749年~1832年)

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こちらがお台所

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こちらが室内の調度品です

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こちらは外にある井戸から、水をくみ上げるポンプです

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彼は裕福な恵まれた家庭で育った、類い稀な才能を持った人であることが

ゲーテハウスを訪れる事で、理解ができました。

ゲーテも愛したフランケンワインの

新たな仲間が当店にも加わります

彼がその力を貸してくれました

こうご期待です。

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さて・・・これからモーゼル方面へ出かけます(^^)