⑪愛されるワインの畑Ⅲ

地図モーゼル2        今日訪問した場所は、トゥリァーの右側

ぐるり!と無造作に印をした場所です。

Mehring(メーリング)という街です。

畑から街を見下ろすと、こんな感じです。

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人口は2,200人です。

この街にワイングート セバスティァニさんという方がいらっしゃいます。

当店ではヴァイサーブルグンダーやグラウブルグンダーを

販売していて、とても人気があります。

今回お会いする事が出来ました。

この方です、瓶に記憶がある方もおありだと思います。

ipadデータ2014.8.10 106

家の歴史とご家族の事、ご自身の畑の事、

ご自宅をホテルになさっている話など

沢山話してくださいました。

仕事としてぶどうを栽培してワインを造る以外に

まったくの趣味で、たった3列だけ道楽のぶどうを栽培し

ワインに仕立てたらとても美味しく仕上がった事

そしてそれは手入れにとても時間がかかり

息子さんと二人で5時間もかかった話を

嬉しそうに話され、私たちにご馳走してくださいました。

「さあ!畑に案内しよう!」と奥様と共にバスケットに

ご自慢のワインを入れて出かけました。

畑が一番よく見える頂上は、ワインの仕事をリタイアされた方たちが

ボランティアで公園として整備されたそうです。

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それぞれの過ごし方をされています。

私が一人でこれは良い!!と喜んだのは

中央の樽の真ん中のグリーンのポールです。

こうなってますヽ(^。^)ノ

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さすがドイツ人、すごく安定がよく、いい仕事です。

自宅の古い道具を持ち寄り、ワインの歴史もわかります。

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この方たちは、若い頃からのお仲間で、今日はケーキを焼いて

ピクニックだそうです。お茶とケーキとテーブルクロス・・・。

ワインもごちそうになるよ「乾杯!!」

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ここから眺める風景は世界一で

神が与えたものだと思う、と話されました。

ドイツに入って、ずいぶん増えたと感じていた風車ですが

ここにも建設の計画が持ち上がっているそうです。

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自分はこの風景を守るために、絶対に反対していく

昔の暮らしを守りながら、風景も守りたいと・・・。

しかし建設すると国からお金が出るので、町は潤うのだと

何処の国も同じだなと感じました。

ぶどう畑の傍には、ベリーの木が沢山ありました。

「美味しいわよ、いっぱい食べてね」

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果物でジャムを作ることが大好きな私は、

ここはパラダイスだと、思わずには居れませんでした。

そして、なんぼでも飲んでいます。

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ぶどうの作業も見学しました。

今の作業は、ぶどうの実が割れないように

10日に一度手入れをするそうです。

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打ち合わせをして

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きりりと引き締まった顔をして

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手に道具を持ち、あっという間に急こう配の畑を

下りながら作業を進め、その姿は見えなくなりました

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美味しいワインは、人の手で丁寧に魂を込めて

大切に造られている事を、しみじみと感じます。

昔ながらの伝統を守る事の難しさの

葛藤も垣間見えました。

こういう方たちとお話をしていると

生活の基本をもう一度見直さなくてはと、

恥じ入る我が身です。

さて旅日記も終盤、次回は最終回お世話になっている

シュミットさんのケラーに行き、方向をつかんだ私です。

⑩愛されるワインの畑Ⅱ

地図モーゼル2フィルツエンに行きました。

とても見にくいと思いますが、Trier(トゥリア)の左下あたりです。

この畑を訪れるのは13年ぶりです。

「ホッホ~」のリースリングホッホゲヴェックスや

「ハチドリ」「シュミットセレクション“S”」で

お馴染みのワインの故郷です。

お家の直ぐ傍に、サクランボの木がって

アメリカンチェリーのような色の濃いサクランボが

たわわに実っていて、たくさん食べた記憶が蘇りました。

その向こうにぶどう畑がありました。

今回お伺いすると、サクランボの木の傍に

素敵な建物が建っていました。

小雨が降り霞んでいますが、右側はぶどう畑です。

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中に入ると皆さんの笑顔で溢れていました。

週末には地域の方たちの憩いの場所となる、

レストランが半年前にオープンしていました。

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ここでお食事とワインを戴きながら、

心に沁みるお話を伺いました。

シュミットさんは、

「喜んでお客様と接することができるか?」

「人生には自分の“するべき事”が必要だよ」

「人生の質を上げなさい」

そして「自分はケラーで働く仕事に満足をしている

生きている意味を感じている」と言われました。

最初の問いかけの、「喜んで・・・」はその通りと

答える事が出来ますが、あとの二つは

常に問いかけ続けるテーマであろうと今も思います。

その後、お客様に人気がある畑、

Wiltinger Scharzberg(ヴィルティンガー シャルツベルグ)へ

案内していただきました。

地図では左下、半分囲んである所です。

ここは広い範囲の畑である事と、

エゴンミューラー家のシャルツホフベルガーの話は

とても興味深かったです。

実は恥ずかしながら、エゴンミューラ家は

「聞いたことはある」その程度だったのです。

世界で一番高値がつく、その理由の一つが

畑の場所です。シャルツベルクの一番いい場所を

「シャルツホフベルガー」として

エゴンミューラー家は登録したのです。

そのすぐ傍の畑で出来たワインが「美味しい」と

お客様の人気となっていたのです。

ワインは「畑」と「作り手」と「品種」と言われる訳ですね。

村から少し離れたところにあるエゴンミューラ家です。

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「グリーンのボトルのあのワイン」のお話は

明日にします。