山口日独協会の皆様とお別れして、トウリーアに向かいましたが
皆様とご一緒している間にも、ワイン屋としてのお知らせや
食や生活一般に関する気付きが沢山ありました。
ランダムにピックアップしてみたいと思います。
約一週間滞在したマルクトハイデンフェルド市は
人口が約1万5千人程度の町です。
中心部に教会や市場がある普通のドイツの町です。
週に一度近郊の農家から新鮮な農産物が届けられる
市場が開かれます。
直ぐ傍にはビール工場があり、地域の人たちが
私の町のビールとして楽しみます。
出されるお料理は、たいていは地元で出来たものばかりです。
私が注文したのは、この地域の有名なブラートブルスト(焼きソーセージ)と
じゃがいものサラダです。
画像には無くて残念ですが、ヴァイスブルスト(白いソ-セージ)
日本のお豆腐と同じで、つくりたてが一番といわれます。
生活全般の品を扱うスーパーがありますが
BIO商品が同じ棚に並べられてあります。
一番驚いたのはバナナです。
BIOバナナははじめて見ました。
(共同購入は別です)
BIOだからと言って特別に高価格にはなっていませんでした。
専門店もたいていの町にあります。
化粧品から新鮮野菜まで生活用品が、たいてい揃っています。
勿論BIOワインも販売しています。
自由時間はこのような商品を買ってきて
ホテルのお部屋で食べました。
これにパンやソーセージ、グリルしたチキンなどです。
そうそう・・・スーパーでは貴重な体験をしました。
お水は必需品で結構購入します。
その際のペットボトルの返却について、レジで質問をしました。
レジの担当者さんは、丁寧に付き添って教えてくださいました。
ぺットボトルは、スーパー一角のこの機械に入れます。
機械の中ではペットボトルの大きさを分別しています。
つぶしたり、ラベルを剥がしたりしないでそのまま入れます。
すると右下の四角いところから、レシートが出てきます。
チョッとピンボケしていますが^^;
€1のレシートですから、お買い物の合計から€1引いてくれます。
今日のレートで言えばⅠユーロ約138円です。
お買い物から引いてくれるとなると、頑張ってしまいますね。
個人の責任の範囲で解決しますから、
古紙・ペットの日の町内会のお当番は無い訳ですね。
因みに消費税は、付加価値税と軽減税になっています。
最大税率は19%です。スーパーでお買い物をしても
それぞれ税率が違います。(複雑なのでこの辺で・・)
ワイン販売をしている者としては、ぶどう栽培の方法も気になります。
この畑はホテルのオーナーさん一家が所有している畑です。
虫・病気などに対して、農薬散布についても質問がありました。
この畑で農薬をまくと、畑に留まるのは約50%で
残りの50%の農薬は、向こうに見える小麦畑に流れていきます。
だから農薬は撒いてはいけないと・・・。
足元に残されている草は、畑に見合った
コンパニオンプランツを植えているのだそうです。
別の畑でもこんな工夫をして、蜂を集めていました。
そして作業はこのようにすべて手作業です
このようにして大切に育てられた、ぶどうから出来たワインを
その畑で戴くヽ(^。^)ノ 最高の贅沢ですね。
この畑のワインの品種は、ここだけでしか栽培されていないそうです。
非常に栽培の少ない、エーレンフェルザー種です。
繊細でエレガントです。クリスマス頃に皆様と頂ける予感(^^)
大きな町ヴュルツブルグとフランクフルトでの出来事です。
ヴュルツブルクでは、世界遺産のレジデンツ見学をしました
そのすぐ傍にあるのがヴュルガーシュピタール社です。
当店のシルバーナー種やバッカス種が人気のあの醸造所の玄関です。
これと同じような醸造所が、すぐ傍にあり
日本にもたくさん入ってきている、ユリウスシュピタール社です。
どちらも数百年の長い歴史のある醸造所です。
聖なる施療院の名のごとく、ワイン醸造所と病院・養老院が併設されています。
ユリウスシュピタールの玄関です↓
立派な建物です。ここが病院と養老院です。
ピンクの建物が醸造所です。
街の成り立ちと、市民の生活は密接な関係にあります。
さてさて前半最後はフランクフルトでのお話です。
素敵なフランケンワインの故郷を歩いたわけですが
このフランケンワインをこよなく愛した有名人がいます。
当店でもおなじみの、ディヒタートラウム(詩人の夢)シリーズのゼクトの
あのお顔の詩人とは・・・そう!文豪ゲーテの事です。
ゲーテは1806年にイエナ市から、妻宛てにこんな手紙を送っています。
「いつもの気に入りのワインがなくなると、私はとても不機嫌になる。
他のワインでは口に合わないのだ。
どうかもう少しヴュルツブルガー(ヴュルツブルクのワイン)を送っておくれ」
「私には時間がない、まずいワインを飲んでいる時間はない」
そんな手紙を書くゲーテを少しでも理解するために
フランクフルトの「ゲーテハウス」に行って来ました。
これがお家です。
彼がゲーテです(1749年~1832年)
こちらがお台所
こちらが室内の調度品です
こちらは外にある井戸から、水をくみ上げるポンプです
彼は裕福な恵まれた家庭で育った、類い稀な才能を持った人であることが
ゲーテハウスを訪れる事で、理解ができました。
ゲーテも愛したフランケンワインの
新たな仲間が当店にも加わります
彼がその力を貸してくれました
こうご期待です。
さて・・・これからモーゼル方面へ出かけます(^^)